『この空の花』

我らのおベンキョー映画鑑賞会こと
月例「ボンクラシネマ・ファイト・クラブ」、
今回はゲストも招いて開催。

お題の映画は、春公開にもかかわらず、劇場変えつつ超ロングラン、
昨日も100人キャパの小屋が満席だった『この空の花』

ノビー大林74歳、まさかの新作である。
公開当初こそ地味に始まったが、何かずーっとおかしな盛り上がりを見せてきた作品で、
本稿ではよく登場する我が盟友・筧カントクの、鑑賞直後の興奮冷めやらぬ大絶賛メールが、
今月のお題作品チョイスのキッカケとなった。

何しろ、俺は大林は終わった、と思っていたんだから。

そうしたら……

( ゚д゚)ポカーン

 
嘘だろ! 
……あの歳にして、『HOUSE』の時にまで戻ってしまったかのようだ!

基本は、新潟県長岡市の花火大会にまつわる、
その歴史と反戦のご当地映画。

しかしまぁ、登場人物はモノローグをカメラに向かって語りかけ、
セリフの中の重要語はいちいちスーパーフォローされ、
安いCGがあまりに多用されるので、やがて安く思えなく
なってしまい(どうせ大林世界だからアリ)、

カットバックが早くて余計な間がないので、
2時間40分でも飽きることがなく、
ドキュメンタリーも回想も現在も演劇も、幻想的に入り乱れ……

つまり、「頭の中の大林イメージ」を、
本当に忠実に具現化してしまったような、映画なのだ。
 

これはビックリである。面目躍如としか言いようがない。
当然、東日本大震災と中越地震もモチーフなので、
そのファクターも出てくるが……

いわゆる映画作家たちが作った3.11映画や
ドキュメンタリーを、何本も観たけど、本作の
「モチーフとしてのぶちぬけ方」は、最上級に値する。

 
ボンクラシネマファイト・クラブ恒例、
「鑑賞後の飲み会」では、やはりこの作品の
「メタファー」についての話は尽きることなく、
最終的には『大林節の復活を祝して!』で
乾杯お開きとなった次第である。
 

大林監督に、もう邦画メジャーからのお声はかかるまい。
本作も、長岡からのご指名あって&お金をかき集めての
家内制手工業(なにせPが奥方、メイキングが娘)であり、
仮にこの先も新作が撮れるとしても、多分そんな形になるであろう。

ただ、「未来へのメッセージ」感が強かった本作を「遺作」にしては
絶対ならんな、と思った次第である。

原点回帰したのだから、それこそ新藤兼人ばりに、百まで
己の妄想映画を叩きつけて、かつての味を見せつけて欲しい。

 

Facebook Twitter More...
Comments

公式ツイッターから来ました。はじめまして。
ボンクラシネマファイト・クラブ恒例、「鑑賞後の飲み会」」っていうのがいいですね。
嬉しく読ませて頂きました。

はじめまして。コメントありがとうございます。
公式に拾われるとは思いませんでした(笑)
月例の映画鑑賞会、ボク以外はプロなので
毎回すごく「気づき」がありますね!

Leave a comment