なんと四半世紀以上ぶりの杉井ギサブロー監督の猫キャラ宮沢賢治アニメ
『グスコーブドリの伝記』を観てきました。
なんたって『銀河鉄道の夜』の時は、岩手県南の小学生は、
ほぼ強制鑑賞ですからね!(そして何らかのトラウマになっている)
いやぁ……職人アニメでした。
杉井ギサブロー監督は、東映動画初期世代の最後の砦かもわからん。
皆バタバタ亡くなり、ジブリ軍団が事実上燃え尽きちまった中で、
70歳越えてまだ気を吐くんですからな。
今回の猫ちゃんは小栗旬声だけあって、美形です。
田中真弓ジョバンニと似てるようですが、ちょい顔が違う。
で、岩手県民にはこの話は、実感として非常にクるワケです。
あの原作は、宮沢賢治ものでも一番、各種メタファーの要素が強いんですよ。
大雪、冷害、飢饉、妹の死、自己犠牲。辛くて辛くてどうしようもない。
そのへんを非常によく描いてました。ただ、杉井氏が凡百のアニメ監督と違うのは、
そこがサスガまぁ、いきなり放浪生活したり日本昔ばなしを作り続けた人、なんすけど、
単にお涙頂戴話にしていない(だってブドリって、最後は主人公が特攻する話ですよ。
その気になりゃいくらでも泣かせに走れる)のは、好感持てましたよな。
こういう話は、観客に「考えさせないと」ダメなんですよ。
賢治さんも喜ぶんじゃねぇかな。
しかし……原画の大半が中国人なんだなぁ~。
背景画は日本の職人たちで、相変わらず素晴らしかったけど……。
うーん、日本のアニメが心配だ。作品数はあるけどねぇ。
俺はラノベ原作だの萌え系だのを否定はしませんが、
いわゆるこういう「まっとうな動画」もまだなくなってほしくはないすね。
あとね、惜しいのは声優としてのこぶ平(正蔵)ですよww
ノーコメントですが、何で使っちゃったんだろ。『タッチ』枠すかねぇ。
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