秋山監督に思う

ホークス優勝おめでとうございます。
 

社会人2年目の時でしたから、10何年も以前ですが、
現実逃避で発作的に飛んでしまった福岡で観た、
「パ・リーグのある普通の一試合」は、本当にカルチャーショックでした。
もちろん福岡Dでは初観戦でしたが、自分の「プロ野球観」が変わりました。

あの頃のパ・リーグは改革以前で、首都圏の普通の試合には
まず客なんか入らなかったのに、超満員。
何より、地元意識がすごくて、九州人選手の「ビジョンでの煽り方」が
半端無かった。それをすごく覚えています。

「秋山~幸ニィ! 熊本県出身!!」
「城島~健司ィ! 長崎県出身!!」
……地方球団とは、こうあるべきだと思いました。

僕は長らく野球というものに関わって来ましたが、これを実践できていたチームは、
未だ九州におけるホークス以外に全く知りません。
九州人を主に集めて、それで強いというのは、とてつもない評価に値すると思います。
(イーグルスに、何人東北の選手がいますか?)
 

また、下世話な見方をすれば、例えば王~長島の確執上にある、
王のこの球団にかけた執念や、あの小久保~高塚事件、それにもちろん、
身売りや退団首脳陣含め、様々な人間の綾が外部に透けて見える(見えすぎる)
チームではありましたが、そういうのが白日の下に晒されようが、
全てプラスに変えていった(普通はマイナスにしかならない)というのは、
これは本当にすごいと思います。ありえないことです。
 

また、秋山監督評のひとつ、
「寡黙だが、ふと発する一言でナインを引っ張る力が認められて
(2004年、二軍監督に)抜擢された。」というのも、言い得て妙です。

氏には取材したことが1回だけありますが(もっとも、単独じゃなく囲みでしたが。
往時、高塚が仕切ったホテルが盛岡にあったので、その絡みで盛岡巡業があったのです。
福岡から盛岡まで帯同するマスコミが多かったのも印象的でした。
その「福岡マスコミの異様な熱気」は、後に某所でも感じました。今、すごいんでしょうね)

寡黙なのに嫌味が全くなく、言葉が重く、真摯だった印象はあります。
とはいえ「無愛想」というのではありませんでした。内側の真面目さを感じました。

10年前ぐらいのパ・リーグ選手は、ひねくれ者が多かったものです。
ファンサービスも全くしなかったし、巡業では一見の地方記者に凄み、
嫌味を言ったり、悪態ついたりするようなのもいました。
今でもハッキリ「あいつにはイビられた。嫌な奴だった」と言えるのもいるぐらいですが、
秋山という人は全く違いました。

思えば黄金時代の西武ライオンズは、本当にイヤになるぐらい強くて、
ロッテファンとしては本当に苦々しかったんですが、秋山だけは好きな選手でしたね。

堂々とトリプルスリーを達成してしまう(3割30本30盗塁越え。日本プロ野球史上、5人しかいません)、
まさに野球センスの塊であるところや、誰もやらなかったバック宙ホームインなどの、
プロっぽすぎるパフォーマンスも、まさに「嫌味がなかった」のです。
爽やかでした。
 

個々の選手もさることながら、秋山監督におめでとうと言いたいです。
「トレードで行ったチーム」で、この上ない結果を残した人も、
(現役時代には同僚の意識を背中で変え、指導者としても優勝)
そうそういないのではないかと思えるからです。

 

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