(以下、ネタバレありです。観る気のある方はスルーにてm(_ _)m)
拳から鋭利な爪が生える不死身剛毛マッチョ、おなじみウルヴァリンはミュータントでありますからして、もう170年ぐらい生きてんのですが、太平洋戦争では、長崎の捕虜収容所で原爆投下に遭遇してたのでありました。
で、その時助けた日本軍の将校ヤシダは、大実業家&大富豪になっておりまして、瀕死の床でウルヴァリンに再会したい、と言っているとかいないとか。でもってウルヴァリンは日本にやってきます。
……X-MENどもがいっぱい出てくる作品ではないので、まぁ知ってるにこしたことはないにせよ、アメコミ映画では珍しく、何も知らなくても観られるようになってます。
そして、過去のハリウッド映画に比べれば、トンデモジャパン色はかなり薄め。今の日本や正しい日本を見事に切り取ってる部分も多いです。……とは言っても、そこはそこ、やはりヘンテコも相当ありますので、映画館の皆でゲラゲラ笑いながら観るのが、最初は全く正しいでしょう。
何より距離感の無視が最高です! あと、なぜか東京タワーの推し方が過剰で、スカイツリーが全く出てきませんので!
では、見どころ抜粋。
・ルンペン同然だったウルヴァリン、ヤシダ家で風呂に押し込められ、女中2人に体をゴッシゴシ。
・ヤクザ対策としてヤシダ家の私設ガードマンまでもが銃を持ちまくり。ヤクザと銃撃戦になるのは言うまでもなし。
・ウルヴァリンは「新宿と上野と高田馬場と秋葉原」をワープしながら逃走。
・更に新幹線での高飛び中、走行中の屋根の上で戦闘。
・逃げおおせたウルヴァリン、大阪で中銀カプセルハウス風のラブホにお泊り。
・苦心惨憺、思い出の長崎にトンズラこいたウルヴァリン……。色々あっての東京への帰路は、高級車にて峠道抜けて、ほぼ一瞬で到着! 長崎ってのは、どうも山梨、もしくは静岡あたりにある模様。
・見せ場! 真田広之との大立ち回り! あぁ、JAC幻想炸裂。
・最終決戦場への道は、雪の舞う山あいの集落。……ココが実は忍者村。飛び交う黒装束の忍者!忍者!ニンジャ!(しかし連中は「弓矢」を超多用という邪道ぶり)。
・中ボスとラスボスに、( ゚д゚)ポカーン!
と、まぁ、ざっと書いただけでも、とにかくウッシャッシャなんですが、しかるに……最初は笑って観てたはずが、この映画、段々ガチ観せずにはいられなくなってくるんです。
というのは、明らかに肉弾戦メインなんですね。迫力がある。新スーパーマン(『マン・オブ・スティール』)に比べると画作りが相当違う。
いや……あっちだって一応肉弾戦ではありましたが、何分ブッ飛びすぎーの、建造物壊しすぎでして、こちらはどちらかというと「殺陣」。基本は人間対人間の真剣な武器勝負です。タイマンが多いということですな。逃げるのだって基本は走らにゃならない。
そしてもう、どう考えても、かのJACの末裔にしてアクションスター、「真田広之」がいるのといないのとではアクション映画としての品質は大違いでして(あの方の殺陣がガチなのは、これはもうツベコベ言うこともないので)本人はモチロン、他のキャストにも教えたのか、非常にワンダフルな1×1対決シーンが多いんですよ。
なので、ラストには日本描写の矛盾は割とどうでもよくなって、しげしげと見入ってしまう……そんな作品ですなぁ。オモロかったです。大いに楽しみやした。
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