『探偵はBARにいる2』

前作に、友人ともどもハマったクチである。
なので『2』も見てきた。

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小生は、70年代東映のメチャクチャな作品群が好きだ。
観ている時だけ面白けりゃそれだけでいい、という割り切り方。
当たりさえすりゃ右翼も左翼も無関係。教育映画からポルノまで
(「ポルノ」は日活の専売特許のように思われているが、
東映が使い出した言葉である。鈴木則文監督が自叙伝にて明言)。
というメチャクチャさこそが、東映のカラーであった。

そして、今でも東映は、東宝あたりの勝ち組のやり方には、
さほど目もくれず(たまに真似もするが)、
かといって松竹のようなアレな感じにもならず、
「なんか気がついたらオリジナル映画を作ってる」ような
状態を続けている。
 

『探偵はBARにいる』シリーズは、そんな流れの上にある、
見事に「東映調」な作品なのだ。
監督無名、原作無名、テレビドラマ化されてないオリジナル。
話は荒唐無稽(超単純なご都合ミステリー)。

やたらと立ちまくるキャラ群。(前作時、大泉洋をルパンに、
松田龍平を次元になぞらえる、「ルパン三世解釈」があったが、
まぁ大体そんなもん)。

尾野真千子はヒロインだが相当ヨゴレだし、
渡部篤郎のカリスマ的「反原発代議士」は話のキーなのだが、
脚本上、政治的意図はゼロ! と断言可能。
「そういうの出しときましょう」というノリだ。

加えて、ヌードも当然、のお色気。
そして、東映お得意の大乱闘!!
かつ、クダらないギャグシーンの数々に、館内はしばしば、
若い女性客(おそらく大泉洋目当ての)の笑い声に包まれたが、
これこそが東映映画なんだぜ、お嬢さん方w。

ほぼ何も考える必要は、ない。
 

大泉洋を主演にして、舞台が独立国・北海道から動かない、と
いうあたりも、またアイディア勝ちなのだが、
それはそれとして、前作で、小生と友人は、
この映画の「ある部分」に惹かれ、それを猛烈に評価した。

……何かといえば、それは友人曰くの「龍平キック」、
小生曰くの「ドラゴンキック」なのだが、
松田龍平の「蹴り」が、とにかく見事なのだ!!

オフクロさんの方針か、とかくミニシアター系作品ばかりに
出てるイメージが強い彼氏だが、長い足でのキックの
軌道の美しさは、メジャー系のこの作品で、初めて発揮された。
もちろん、今作でも、素晴らしい。
 

そう、それは……
往年の東映作品や角川作品で、あるいはテレビドラマで
彼の親父さんが見せていたそれ、なのだ。

アクションスターとしての松田優作。
『太陽にほえろ!』で、『遊戯』シリーズで、
あるいは角川映画の大藪春彦原作モノでの、痩身&長い足の動き。

それをこの作品の彼氏には、見ることができる。
従来、出演作品のチョイスのせいであまり我々が認識できなかった
「優作DNA」の濃さを感じずには、おられないのだ。

何より、同じ東映調のコミカルかつハードな感じ、
そして「探偵」というワードから『探偵物語』(not角川)の
優作も思い出さずにはいられない。
 
ケガも辞さないバタ臭い大泉洋の殺陣に対し、
流麗なドラゴンキックのコントラスト。
「ケンカ最強」的な設定。
そのあたりもまたルパン三世になぞらえられる
一因かもしれないが、「工藤ちゃ~ん」だって、同時に思い出す。
 

正直言って、松田龍平はこういう役でこそ、輝くと思う。
メガネをかけてクールだけど強い、なんてあたりは
『蘇る金狼』的だし。

もっと、こういうベタな作品でアクションをする彼氏を観たい。
美由紀夫人、ひとつ頼みますわ……いや、ホント。

せめてこのシリーズは、あと何本かは続いてほしい。
そう願わずには、おられない。
次のドラゴンキックを、観たいんです!

 

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