さらばジャッキー?『『ライジング・ドラゴン』

返す刀で『ライジング・ドラゴン』。
……『仮面ライダークウガ』の青いフォーム名と同じじゃねぇの……と思ったが、
それ言うのは野暮か。

さて、ジャッキー・チェン「最後のアクション大作」と銘打った本作。
久々の本人監督作でもあり、素晴らしいことに「どっからどう切っても
俺らのイメージする往年のジャッキー映画」でしかない作品になっている。

つまり
・ あってなきがごとき、テキトーな大風呂敷ストーリー。
・ 世界を股にかけ、かつ各国の無名俳優が大挙出演の無国籍ぶり。
・ 必ず「新しいアクションネタ」に挑戦。

そして、いわゆるジャッキー映画の最大の特徴である
・ 地形(戦う場所)&そこにある「モノ」をフルに使いまくるアクションと、
組み込まれたコメディー色。が、ハッキリと出ていたのだ。

ジャッキー・チェンのすごい功績というのは、
「プロジェクトA」あたりで完成されたこの技法であり、
ブルース・リーの次に来た、いわゆる「アジア系アクション映画の華のある
『ステージ上げ』」だった……と俺は思っている。

それこそは、ジェット・リーやドニー・イェンあたりの正当なカンフー肉体言語をしても
引き上げ不可能だったことで、思うに「マッハ!!!」でのトニー・ジャーが出てくるまで、
20年ぐらいジャッキーが引っ張った独壇場だったのだが、
その時代を生きたガキ(今の30~40代)は、まぁ大体もれなく、
彼の映画の洗礼を受けてるといってもよかろう。

そうした「いかにもなジャッキー色」の作品がこれで最後……というのは、
はなはだ残念ではあるが、還暦寸前ということを思えばトンデモナイ動き
(まだやれるのか、ここまで! という単純な驚きがある)ではあるので、
目に焼き付いておいて損はない。

悲しいが、どこかの大仁田さんあたりとは違って、まぁこういう作品への再登場、は
もう無理なのは自明の理。今回も、さすがに若手チームを組んで脇を固め
(にしてもジャン・ランシンという恐ろしく足の長い美女の蹴りは見事であった。
ジャッキーのアクション女優探しの眼力は、才能である)、
かつ、かなりCG頼みのシーンもあったのだが、それはもう割引かねばならない。

で、理由は知らねど、この日本公開では、かつてジャッキー配給の代名詞みたいだった
東宝東和は今回降りていて、なぜか角川配給なので上映館は少ないし
(かつ、パンフレットが「薄い上に半分がカレンダー」という極悪仕様で、泣いた)、
これじゃ残念ながら、早々に上映は終わると思われるのだが……
かつて彼のアクションにワクテカしたアラフォー男子どもは、
リビングレジェンドの終焉は、キチっと見届けるべし! ……と、
そういう思いなのである。

 

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