なにが映画『コドモ警察』だ。なめとんかボケ。
ということで、今の邦画に希望がないなら、過去の名作を観ればいいじゃない!
『女渡世人 おたの申します』@文芸座。
藤純子のあらゆる仕草が、美しい。
花札さばき、刀さばき。立つも、座るも。
指の先までも、何か水が流れるような芝居。
しかし、狂気モードに入ると、時折、
寺島しのぶの表情が顔を出す(!)のがまた、たまらない。
「やくざは日陰の花だ……」文太の男前演技も、このあたりがピーク。
こうしたセリフを、すっと与える笠原和夫脚本は
完成されすぎていて、『仁義なき戦い』以外のこういう王道作でもグッと来る。泣いた。
で、ピラニア軍団(という名前はまだないが)どもの脇役執念。
おなじみ金子信雄の悪役のおかしみ。
全てが味である。
完成され尽くした昭和映画の様式美の下地があってこそ、今のテキトーさが許される
邦画界もある……つうことを、若い演出家はもっと考えた方がえぇ。マジで。
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