浦和競馬の鉄火場メシ

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我が祖父は、警察官を退職した後、岩手県競馬組合(盛岡&水沢競馬場)のガードマンをやっていた。
あの頃の岩手競馬は、地方競馬界の超優良児と言われ、手塚治虫にキャラデザ頼んだり、
イケイケドンドン。高速道路では競走馬輸送車をよく見たもんだ。

祖父も楽しく仕事をしたらしい。
競馬場人種の生態(ノミ屋、拾い屋、コーチ屋)を、
幼児期には面白おかしく話して聞かされた。

家系的に博才はゼロなので儲からないが(笑)、そんなこともあって
「鉄火場」の雰囲気は好きである。

小生は「鉛色の負のオーラ」と呼ぶのだが、あのドブネズミ色ジャンパー&どこで売ってるのか
知らないキャップを纏ったオッサン集団の中に紛れていると、スられんじゃないかという
緊張感の中にも、安らぎを得る。

なので、無職時代には何するでもなく度々行った。
「アンちゃん、平日の昼間っからこんなとこいちゃいけないよー」とか話しかけられた、
あれは確か川口オート。
そういうアンタはどーなんだよw え、おっさん。
でも、あの場の雰囲気は、同じようにダメな俺を救ってくれた。同類相憐れむ。

一応、人生軌道修正して、2年前からはJRAもかじるようになり、
儲からないながらも賭け方は解るようになったが
(何事も身銭を切らねば体得はできない)、
ギャンブル場の真髄は……実は「めし」にある。
 

テキストとしては藤木TDC氏らのこれ
同人誌のこれを推奨したい。
 
この同人誌『ギャンブルイーター』にいいことが書いてあって、
鉄火場とは、「子供時代の空き地の延長だ」というのだ。
駄菓子にくじ、メンコやスーパーカー消しゴムの賭け遊び。
食い物的にも、ビックカツとかの延長線上に、鉄火場メシがあるのだという。

小生にとって大宮競馬、のみならず南関東競馬4場は、未開の地であった。
あそこは基本、土日のJRAだけでは満足できない諸先輩が本気で行く場所。
カタギに戻ってからは平日行けないもんで、行きようがなかった。
しかし祝日なら話は別だ。ふと気が付き、建国記念日に、向かった。
 

で、驚いた。ここ近い。めちゃくちゃ近い。
小生は東京は北区豊島区板橋区のあいまいな境界上に在住しているが、
浦和競馬はアホほど近かった。家から30分かかってないんじゃないか。
川口オートも戸田競艇も近いが、それらよりも行きやすく感じた。
南浦和駅からの近さもあろう。送迎バスだと5分だもん。
 
そしてまた、予想にたぐわぬ、単純なダートオンリートラック。
ボロスタンド。これだよ! これですよ! これこそ競馬場だ!

我が故郷、祖父の思い出も詰まった岩手競馬のことも思う。
……時の県知事がゼネコンと癒着したせいで、アクセス最悪のクソ山奥に、
地方競馬にあるまじき金満盛岡競馬場が完成ww 

その建設借入金で一気に衰退して、ここ10年強、毎年、廃止だ存続だと騒ぐ体たらくぶり。
本当に情けない。こういう(大宮競馬のような)感じでやってりゃ、よかったんだ。
 

閑話休題。
鉄火場のメシの基本は、モツ煮と焼き鳥である。
ラーメンはあるが、そばうどんがなんか少ない気がする。なのに寿司はたまにある。
戦後食や屋台食が形を変えて、ぼんやりと残ってきたと思って頂ければ、いい。

で、もちろんそれらもいいのだが、せっかくなら「その場所独自の食い物」を食いたい。
川口オートの魚肉ソーセージ丸揚げとかきゅうり1本とか。駄菓子チックだな~。
水沢競馬場のすいとんも最高ですが。静岡競輪の100円浜松焼きそばも忘れがたい。

で、大宮競馬では何か。
ギャンブル場によって名物は色々だが、ここは「黄色いカレー」で知られる。
それは入口からは一番奥、スタンドじゃない平屋建て場外の一番奥の食堂で食えるのだが、
本当に「まっ黄色い」のだ。

今日び流行りの、黒いスパイシーなカレーの真逆だし
かといって蕎麦屋のカレーとも違う。強いて言えば学校給食のカレーに近いが、
あれよりかは格段にウマい。大550円。小300円。

ここにしかないカレー。奇妙な懐かしさを覚えた。
 

浦和名物は、あと3つある。
ギャンブル場の食い物には「フライ」系も多い。

ここの名物は「チキンカツ」。とは言っても、クリスマスのローストチキンみたいな
バカデカさの骨付き肉をフライにして、250円。
食いでがありすぎる。それでこの値段はすごい。

フライ系の次は「めし」だ。
「天ぷらおにぎり」300円
うっすら醤油をかけた白メシおにぎり2個の上に、野菜天が乗ってるだけ。
お好みで塩を振る。ところがこれがまた「銀シャリ」の満足感がすごい。
 

「豚汁」300円
つっても肉は少ないが、大根の量が、我が人生における豚汁で
かつて見たことないぐらい半端ない。
これは大根の味噌煮と言っても過言ではない。野菜不足の体に嬉しい。

これらをガツガツかっ喰らい、天ぷらを豚汁にぶち込んでみたり、
七味をかましてみたり……段々カオスになるのだが、うまい。

更にここでは、なんと川越の地ビール「コエドビール」の缶が、350円で買える!
クラフトビール好きとしては堪えられない。地酒を飲まずして何の他県か。
そしてそれはポン酒だけとは限らぬのだ。ビール万歳。

ペールエールを流し込みながら、シメには東松山式焼き鳥
(不勉強で知らなかったが、鳥と言いながら豚串のネギマで、
和製豆板醤みたいなのを塗り込めて頂く)120円を買って、
歩きながら飲み、食う。たまらん。

これで1370円。腹いっぱいのセンベロ。帰って夕飯がいらなかったぐらいだ。
ギャンブルメシ、最高!
諸兄も、飯を食いに行ってみるべきであるよ! ギャンブル場。
 

少しは、馬券を買ってみるのもいいだろう。
ちなみに小生は5レース中4レースを当てたが、なぜかマイナスになったww
……JRA流の買い方をしてしまったのだ。

頭立てが少なく、本命が結構ガチな地方競馬では、本命軸にそれなりの額を
つぎ込む買い方をしないと、プラスにはならない。ただ当てたって、儲からないのである。
こういうことも、体験で会得していくのだ……
 

あと、これはスポーツ(広義としてギャンブルのレースも含む)全般そうなのだが、
「現場で見る」ことで、テレビ中継だけでは解らなかった側面が確実に見えるので、
とにかく行ってみるべきなのである。

例えば野球場では「シフト変更」が見える。選手によって、実によく変えている。
サッカー場では「意外と選手が声出しまくってる」のが解る。
国技館では「体がぶつかる音」のすごさにビビる。
スキージャンプは「……人間がやることじゃねぇ」と思った。

競走馬の筋肉は、それ自体美しいし、走る速さもとんでもないが、
ゲートが開く音とかも聞けば全然、中継とは違う(あれは効果音)とか、
騎手って本当に小柄なんだな、とか、裏方のお仕事って一杯あるなぁ、とか
そういう部分を見るのも、面白い。

下の写真は発走直後にゲートを片し、コースをならす職員。
すぐその場所にまた馬がやって来ますからね。1周してくる前にこれをやらないと。
 
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まだ首都圏でも、江戸川競艇や船橋オートなど、千葉の方角は未開拓だ。
船橋競馬もJRA大井競馬も、ねぇな。
次はそちらの方も狙って行きたい。
 

 

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