博物館資料館、記念館たまに美術館めぐりは、我がライフワーク!
ツーことで今回は、東京都……何区だここ?
まぁ、スカイツリーに程近いセイコーミュージアムにやって参りました。
時計メーカーのセイコーですな。
偉いなぁ、と思ったのはですね、まぁ、大企業が不景気を言い訳にして、
どんどんメセナをやらねぇ時代になってるワケですよ。
もし資料館(常勤職員付き)を所有してれば、真っ先につぶされておかしくないんですが、
近年にあえて「作っちゃった」ってあたりにね、ここの心意気を感じます。
予約しとくと、学芸員さん?の解説付き。
観覧料は当然「タダ」です。
しかも、これが下手な有料資料館もかくやの、時計コレクション数なんですな!
古今東西の日時計、水時計、香時計あたりから、ビッグ・ベン設計者の
「構造説明用模型」(マジもの)とかね、かなりの珍品を、
実際に「動かして示してくれる」あたりはシビレ節です。質問も、し放題。
99%以上が現物で、ノーレプリカ、これがすごい。
機械ながら、工芸品のような美もあります。
いやー、古い時計の「仕掛け」のすごさにはビックリですけど、
特に日本ね。いわゆる江戸の「不定時法」(昼と夜をそれぞれ六分割するので、
夜の一時と昼の一時の長さが、春分秋分以外では違う)をクリアするために、
メッチャクチャ時計に知恵かけてんですよ。しかも、それを印籠に仕込んじゃったりする。
「江戸時代からあったのか、小型化マインド!」てなもんで。
そして時代は、服部時計店+精工舎もできて、洋時計の時代に移っていきますが、
軍用時計とか、サザエさんのネタにもなってる、
「首席帝大生が天皇陛下から賜る銀時計」とかの、レア物が連発します。
びゃーん。
時計会社のマインドとは、そういう「新発想」でありましょう。
例えば、この写真下部の「腕コン」などがそう。
実は、この日同行してくださったライターの某先輩が現物(完動品)着用で、
学芸員氏を驚かせた、てなそんな一幕もあったのでありマシタ。
セイコーという会社は、クォーツ腕時計の世界初の市販品開発で、
元祖スイスの機械式腕時計業界を、一時壊滅寸前に追い込んだことでも知られますが(笑)
その初号機が「アストロン」。実に神々しいのであります。
こういうのは「産業国宝」みたいなもんでしょうな。
最後には、スポーツの計時システム(東京五輪から今まで)を見せてもらって、終了です。
機械式ピストルの「水泳と陸上のスタート音が違う」とかね、ロンドンオリンピックでも
意識しなかったことに、今更気が付くという……
何事も探求と発見、ですなぁ。
何と言いますか、こことシチズン、カシオがね、あと電波時計ではマルマンもか。
それぞれの得意分野でもって張り合ってバチバチやってきたマインドはね、
素晴らしいと思いましたですよ。
それをまた、タダで見せるのが素晴らしい。専門分野への特化コレクションとしては、
東京理科大の計算機展示に匹敵します。
これまで後藤新平シンパとしてシチズン派、オゼゼがないから所有はカシオ(笑)でしたが、
セイコーという会社へのイメージが変わりました、いやマジで。
タダですから、ぜひ東向島まで突撃することをオススメします。あ、墨田区なのか(今更)。
駅にくっついた、私鉄のミュージアムの中では随一の、東武博物館も楽しめて、一石二鳥です。
なお、この日は21_21デザインサイトの「田中一光とデザインの前後左右」展も見まして、
それそれはもうすごい、デザインの巨匠の仕事量にひたすら圧倒されましたが、
(堤清二との幸せな共犯関係! 無印良品に込められた目論見のすごさよ!
ついでにIBC岩手放送のロゴもこの人とは知らなんだ。しかし他社のに比べれば手抜き!(笑))
こっちゃもう会期終了寸前、つうことで、深くは触れません。
ただ、間に合う向きで少しでも興味があれば、ダッシュで行かれるべきです!
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