アイバンのラーメン

行きたくて行きたくて仕方のなかったラーメン屋に、ついに行ってきました。
「アイバンラーメン」であります。

店主のアイバン・オーキンさんはアメリカ人であります。
NYで好待遇が保証されたフレンチの一流シェフの座をかなぐり捨ててまで、
来日! ラーメン店開店! にこだわった男の一代記は、
自伝『アイバンのラーメン』に詳しいですが、

HPでも少し、読めます。
http://www.ivanramen.com/story.html

この一代記には、実はかなりやられました。面白すぎて。
俺がプロデューサーなら、問答無用でテレビドラマ化ですよ!
考えてもみれば、ここまでみんなが日本中どこでも食ってる
ラーメン屋の料理人に、アジアンはいても、欧米人は皆無じゃないですか。

この不思議に、全く気がつかなかった!
そして、それに魅せられた米国人が、わずか一人だけど、いた、ということにも。
そりゃあもう、大したモンであります。

彼は本格的な自分のラーメンで、ヒゲ&坊主&ねじり鉢巻が群雄割拠する
ラーメン業界に殴りこんだのであります!

読んで以来、食いたいな、食いたいなと思っていましたが、
なかなか行けませんよ、芦花公園駅。
(なぜ開店の場所が世田谷区の京王線・芦花公園駅だったのか、は割愛しますが、
これまたなかなかな苦労話がある)

で、ようやく先日行った、のでありますが・・・
ドヒャー! 開店直後なのに行列だ!

ともかく近づきますれば・・・アイバン氏の姿が!
思わず話しかけちゃいました。トウホグベンバリバリでね!
「どれがおいしいですか?」(券売機前にて。馬鹿の質問)
「ドレモオイシイヨー デモハジメテナラ塩カナ」

なので塩を頼みました。
ズルズル・・・

ン・ンマーイ!!(満賀道雄の顔で)

俺は大した食通じゃないので、細かい味のボキャブラリーはないのですが、
確かにこれはウマイラーメンだと断言できます。
どうにも手間がかかってる上質なスープだというのが、わかるのですよ。
これは、フレンチのフォン・ド・ヴォーをとるテクニックの応用か?

「味の黒船襲来や~~!!」

写真も撮ってなくてすいませんが、なんかね、器のキレイさといい、
自家製麺のレベルの高さといい、そしてこのスープ。
ラーメンというモノがここまで洗練されるとは! ですよ。
背脂ゴテゴテ焦がし醤油なんちゃらだけがラーメンの進化系ではない。
こういうベクトルもある。すごいと思いました。

次はいつ来れるかもわからんので、アイスクリームまで注文してみました。
自家製というので。
これもまた・・・ウマイ・・・。
レモン味で、軽くて、フワっと消えて、あくまで冷たい。
こりゃ確かに、フランス料理店のデザートでしょう! 
それがラーメン屋のカウンターにマッチするなんてなぁ!

近所の常連さんたちが「おいしかったよー」とアイバンさんに声をかけて去っていきます。
僕も思わずまた声をかけました。本読んだだの、500キロの遠くから来ただの、
どうでもいいことまくしたてましたが、嫌な顔一つせず、アイバンさんは相手になってくれました。
ホント、人柄いいんだよなぁ~。

よく思うんですが、飲食店はやはり、店主の人柄とワンセット、ですよね。

「すごくおいしかったです!」(日本人のくせに貧弱極まりない語彙)
「ヨカッタヨー」

(以後の会話かなり略)

「コンド、支店ヲダスカラネ」
「え! どこにですか?」(山手線円内や中央線界隈を激しく期待)
「経堂ダヨー」
ありゃりゃんりゃん・・・同じ世田谷区内か・・・

ま、とはいえ、彼のラーメンに魅せられた若い衆もテキパキ働いていたし、
この「アイバンラーメン」のDNAも今後広がっていくかと思うと、楽しみであります。

伊丹十三の『タンポポ』でカップラーメン以外のラーメンに開眼したアメリカ人が、
日本でラーメン屋を開いている・・・それだけで、なんかイイなぁ~、なのでありました。
そしてウマかったから、更に愉快なのであります。
ガッチリ握手して別れた次第!(ナゼだ?)

 

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